タイムチャージと時給

2018年2月8日

——※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。———

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弁護士、会計士、税理士など士業のタイムチャージのレートを見ると、1時間当たり数万円、職階の上の方だと10万円超えということも少なくありません。会社員の立場からすると、自分の時給と比較して「俺の時給の●倍…。高すぎる…」と感じるかもしれません。確かに高いかもしれませんが、ただ、単純に時給と比べてはいけないのです。

geralt / Pixabay

タイムチャージは売上!カバーしなければならない範囲が広い

タイムチャージとは、作業時間・拘束時間に応じて発生する報酬です。ここで得た報酬がそのまま弁護士・会計士・税理士の懐に入るわけではなく、そのほかに、スタッフの人件費、地代家賃、商売道具である知識を磨くための研修費、仕事をとってくるために費やした広告宣伝費や交際費、会社負担分の社会保険料などを払わなくてはいけません。
また、業務時間のすべてをお客様への業務に費やせるわけでもなく、広告宣伝用のセミナー資料や書籍の執筆に時間を費やしたり、税理士であれば税制改正の度に知識をアップデートする時間も必要です。最終的には受注できなかった仕事での営業の時間とかもあるでしょう。
タイムチャージはあくまで売上ですので、本人の人件費のほかにもカバーしなければならない範囲が広いのです。

人件費は売上を支えている諸費用の1項目

従業員が受け取る給料は、すべてプライベートに費やすことができるものであり、仕事関係の経費に回す必要はありません(ノルマ達成のために自腹を切ったり、会社が負担してくれない交際費でお客様を接待したり、部下の士気をあげるため奮発したりといったことはあるかもしれませんが…)。

人件費は、商品の購入費、製品を作るためのコスト、地代家賃、研修費、広告宣伝費、交際費と同じように、売上を支える諸費用の1項目です。

タイムチャージと時給、ついつい比較しがちですが、タイムチャージは人件費以外の諸々のコストを含めた金額ですから、同じ水準にはならないのが当然と言えるでしょう。

タイムチャージでの過大な請求を防ぐ方法

タイムチャージで報酬を契約した時、過大に請求されてしまったらどうしよう…と不安になることもあるでしょう。そういったときは、見積もりをとってもらうとよいでしょう。タイムチャージで請求する側から見ても、報酬と比較して過大な業務量を要求されてしまったらどうしよう…という不安を抱いていることも少なくありません。

見積もりをとることになると、そのために一定の前提条件が必要になります。M&Aで対象会社のデューディリジェンスを行う場合であれば、過去何年分まで遡って確認をするか、いくら以上の金額のアイテムを確認するか、子会社はどの範囲まで調査対象に含めるのか、報告のレポートは日本語だけでよいかそれとも英語版も必要か、などです。

前提条件を明確化することにより依頼する側は「こんなことまでしなくていいのに…」という余計な資料をたくさん渡されて高額な請求書を受け取ってしまうという事態を防ぐことができますし、依頼を受ける側にとってもお客様に最適なボリュームのサービスを提供することで、顧客満足度を高めやすくなるでしょう。

タイムチャージに対する私のポリシー

私は、成果に応じて報酬を頂くということを基本路線としていますので、基本的な報酬体系にはタイムチャージを入れていません。付加価値を提供し、その付加価値を理解していただき、それに応じた報酬を頂くというスタイルです。

ただし、全く取り入れていないわけではありません。何日かかるかわからない税務調査の対応、他の士業と共同して行うプロジェクト、作業時間を見積もるのが困難である経理全般のサポートなど、お客様のご要望や実態に合わせて、タイムチャージでの対応も行っています。

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【編集後記】

昨日は関東に上陸した台風の影響で原宿駅で木が倒れ、山手線が長時間運休するなど首都圏の交通機関は大混乱。そんな中、南北線は何事もなかったかのように通常運行。南北線は台風の日も大雪の日も、いつもちゃんと動いています。お陰様で夜に予定されていた懇親会に参加することができました。

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