貴重な自分の時間を大事にしよう~個人事業主やフリーランスは仕事の効率化が必要~

仕事術
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昨今、長時間労働の是正に関するニュースをよく耳にします。過労死を防ぐため、残業の上限を60時間にすべきだとか、退社から出社まで最低10時間は間隔をあけるインターバル制度を導入すべきだとかいう意見があります。それに対して、そのような制限があると繁忙期に対応できないとか、残業を制限されると残業代が減ってしまうとか、表立って声に出さないものの、「60時間程度働くのって普通だろ!むしろ、100時間くらいは残業して当然だ」と思っている方がいたりもします。

自分の時間は限られている

効率的に働くことを阻む会社での働き方

会社で仕事をしているときは、周りがサポートしてくれていました。広告はマーケティング部、営業は営業部、給与の計算は人事部、経費の精算は経理部、パソコンで困ったらIT部、お客様への郵便や宅配便の発送、使い終わったファイルの倉庫への保管は総務部などが行ってくれるので、自分はお客様への税務アドバイス、確定申告書の作成などのサービスに集中することができました。

請求書は記載内容や金額を伝えれば、他の方が作成してくれました。会社の中でのポジションがあがると、今度は作成する側からレビューする側になるので、お客様1社あたりに費やす時間が大幅に減りました。部下が時間のかかる作業をこなしてくれるようになるので、昇格すればするほど、手を動かす機会が減るようになってきます。

このように、会社では自分の仕事を自分一人でこなしているとしても、実は会社全体でチームとして動いているのです。チームで動いているからこそ、多少非効率であっても、どこかで誰かがサポートしてくれているので、その非効率さに目が行き届かなくなってしまいがちです。

また、効率的に仕事をすると、残業代が出なくなってしまって収入が減ってしまうということもあり、効率的に働くための動機に乏しくなってしまいがちです。

残業代がでなくなった管理職はというと、そもそも、すでに手を動かさなくなっているので、どうすればもっと効率的にできるかという感覚が鈍くなっていたりもします。

長時間労働は当たり前という価値観の職場で働いていると、効率的に仕事をこなして早く帰ろうとすると、白い目で見られるのではないか?と不安に陥ったりもするでしょう。

長時間働くことが高評価という文化が根強ければ根強いほど、効率的に仕事をこなして早く帰ろうという意欲が減退していってしまいます。

個人事業主やフリーランスとして1人で仕事をこなすためには効率化が必須

個人事業主やフリーランスとして1人で仕事をする場合、お客様へのサービス提供のほかに、営業、マーケティング、給与計算、経費精算、郵便や宅配便の発送、ファイルの管理といったことも一人でこなさなければなりません。
それをこなすには、徹底的に効率化を進めていかなければなりません。非効率な働き方をしていると、仕事の量の割には仕事が終わらない、プライベートの時間がなくなる、時給換算すると労働基準法の最低時給を下回ってしまうという事態になりかねません。

自分が会社員だった時に行っていた非効率な仕事の仕方は引き継がない、時間の節約になることは徹底的に取り入れるといった姿勢が大事になります。

仕事の効率化のために私が行っていること

独立して1人で仕事をしていると、タイムマネジメントが非常に大事になります。1人で様々なことをこなさなければなりませんから、いかに無駄を省くかを常に意識しています。

無駄な移動時間をなくす

会社に勤めていると、下記のようにどうしても移動が多くなってしまいます。

自宅→会社→お客様→会社→自宅

一人仕事では、事務所を自宅にすることもできますし、自宅を外で借りても、事務所に行くことにこだわる必要はありません。

私の場合、午前中にアポがあるときには、

自宅→お客様→事務所→自宅

午後にアポがあるときは、

自宅→事務所→お客様→自宅

としています。

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私の自宅は北区ですので、北区のお客様へ訪問するときには、

自宅→お客様→自宅

と、もはや事務所には行きません。

「それでは、ちゃんと仕事ができないだろう」と思われがちですが、そもそも一時期自宅を事務所としていたこともあり、自宅でも参考書籍が揃っており、仕事部屋も確保しています。

そして、何よりも、メインのパソコンをノートPCとしていることが大きいです。場所にこだわらず、仕事をすることが出来ます(もちろん、個人情報を扱うときは事務所のみとしています)。

事務所では、キーボード、モニター、マウスに接続し、快適に仕事ができる環境を整えています。

移動するときには、PCの重量が重いと負担になりますので、少し奮発して、軽量、かつ、高性能の薄型ノートPCを購入しました。

事務所の経理に会計freeeを使う

税理士が得意とする会計ソフトは、弥生会計、TKC、ミロク、JDL、勘定奉行といったところなのでしょうが、私は事務所経理に敢えて会計freeeを導入してみました。

税理士から見た会計freeeの難点は、以下の通りです。

  • 他の会計ソフトと全体的に画面の作りが違っているので見づらい
  • 入力が仕訳ではないので税理士にとってはわかりづらい
  • 入力の修正がしづらい(入力の自由度が低い)

上の2つは慣れましたが、3つ目は今でも慣れないです。。

ただ、ご入力がなければ、クラウド会計のメリットを生かして、経理の時間短縮が可能です。私は、会計freeeの下記の機能を利用して経理を効率化しました。

  • インターネットバンキングを利用して銀行取引を自動取込み
    繰り返し行う取引は、自動化することで、銀行明細を基に自動的に仕訳が行われます。また、売り上げ計上した金額と同額の入金があった場合、売掛金の決済であると推測してくれます。
  • クレジットカードの利用明細を自動取込み
    実は、この機能には不満があります。利用明細の取り込みのタイミングが月締め後のため、リアルタイムで明細を認識できません。
  • モバイルSuicaで交通費の明細を自動取込み
    Suicaのチャージ金額を交通費として経理している会計事務所がありますが、それは正しい処理ではありません。チャージ金額は交通費に使われるとは限らず、プライべートなショッピングなどにも利用できます。ちゃんと交通費の明細を記録するのは大変ですが、モバイルSuicaと会計freeeを連携することで、煩わしい交通費の精算が楽になります。
  • Amazonでのショッピングのデータを自動取込み
    私は事務用品などの仕事で使うものをAmazonで購入することが多いので、Amazonと会計freeeを同期させています。プライベートなものを買うこともあるので、その分の除外が必要ですが、除外の処理は「×」をクリックして「プライベートな支出として登録」するだけなので、それほど手間ではありません。
  • 会計freeeやMisoca(ミソカ)で作成した請求書のデータを自動取込み
    請求書は、会計freeeで作成、またはMisoca(ミソカ)で作成したものを会計freeeと同期させています。

上記で注意したいのは、AmazonとAmazonカードの両方を同期した場合です。同じ明細が取り込まれますので、注意が必要です。Amazonカードだけ取り込むと同期のタイミングが遅いという難点があります。Amazonだけ取り込むと、カードの決済が自動化されません。そこで、両方を同期することにしているのです。その際の注意点は、下記リンクをご参照ください。

会計フリーでAmazonとAmazonカードを同期するときの注意点
Amazonのユーザーであれば、Amazonカード(三井住友VISAカード)を利用している方も少なくないでしょう。クラウド会計ソフトの会計Freeeでは、クレジットカードであるAmazonカードだけではなく、Amazonとの連携も可能です。...

請求書はMisocaやfreeeを利用

独立当初はエクセルで請求書を作成し、ハンコを押して送り、それを会計ソフトに入力していたのですが、時間がかかるのでやめました。

Misocaやfreeeで請求書を作る場合、レイアウトが限られてしまうという難点がありますが、もともとデザインが得意ではないので、それにこだわるよりも効率化を優先しました。

FreeeやMISOCAで請求書を発行して自動で経理
freeeやMISOCAを使って請求書を発行すると、自動で会計システムに売上が計上されます。 会計Freeeで請求書を発行して自動で経理 「取引」→「請求書」を開きます。 下記の画面の必要項目を入力します。「取引の項目(勘定科目・税区分など...

請求書に角印を押したほうがちゃんとしているっぽいということで、角印は電子印を使っています。

角印は買わなくてもよい⁉請求書への押印を電子印影にして効率化
会社を設立するときに、まず最初に作るのは印鑑です。実印、銀行印、角印の3本セットで揃えることも多いかと思いますが、角印については買わないという選択肢もありだと思います。 領収書、請求書、見積書などへの押印 領収書、請求書、見積書などへの押印...

郵送も手間がかかるので、メール添付にしています。郵送にこだわりたいという場合には、会計freeeでは1通150円、Misocaでは1通180円で送ることが出来ます。

もちろん切手代よりは高いですが、自分の人件費を考えたら、郵送を代行してもらったほうが圧倒的にお得でしょう。

確定申告や税務届出書は電子申告で行う

税理士法人に勤めていた時は、確定申告も税務届出書もほとんど書面で送っていました。書面で送る場合には、税務署への提出部数、お客様の控え、税理士法人の控えとそれぞれ紙で用意しなければなりません。

そして、それぞれに税理士の署名押印を行い、お客様からも署名押印をもらい、郵送もしくは税務署で提出ということになります。

これ、意外と時間がかかるのです。確定申告書の場合は、印刷した書類のコピー漏れがないかどうかチェックを行いますし、送付状を作ったり、送り先の住所を書いたり、それらをチェックしたりと、結構な手間暇がかかっているのです。

間違えたら大問題ですからね。

そういった手間暇ですが、電子申告を行うことで大幅に削減することができます。

電子申告するにはコストがかかる。それでも電子申告にこだわる理由
電子申告を行うには、電子証明書とカードリーダーが必要であるため、お金がかかります。また、電子申告の手続きも、何だか面倒くさいと感じる人も多いでしょう。紙で提出して、「受領印」をもらったほうが安心というのもありそうです。税理士でも年配の方を中...

書類はPDFで送る

郵送や宅急便は極力使わないようにしています。やはり、郵便局にいったり、宅急便で送る準備をしたりと手間暇がかかってしまいます。

原本が必要なもの以外は、基本的にはPDFをメールに添付して送れば十分です。書類の受け取りも、基本PDFで受け取ればよいと考えています。

自分で効率化するのが難しかったら

自分で効率化するのが難しい、むしろ時間がかかる、といったこともあるかと思います。

ホームページを作成したり、ドメインを取得したりといったIT周りのことが苦手であれば、そういったことはITの専門家に依頼しましょう。

会計や税務のことが苦手であれば、税理士に依頼するとよいでしょう。継続的に関与しなくても…という方向けに、弊事務所では単発のご相談も受け付けております。

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【編集後記】

昨日は、夕方まで税理士会の仕事でした。夜は、12月決算法人の確定申告書作成。

【昨日の一日一新】

神田駅周辺で通ったことのない道を歩く

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※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。

また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。

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