転職3回4社を経てたどり着いた独立という挑戦【独立の理由その2】

2017年4月7日


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学生時代から税理士として独立開業して、個人事業主として仕事をしたいと考えていました。

https://www.ysk-consulting.com/leave-to-start-my-own-business/

税理士試験に合格してからすぐに独立される方が多い中、私が独立したのは税理士試験合格から約8年後でした。独立したいという気持ちがありましたが、会社員として定年まで勤めたほうが安定して給与がもらえるからよいのではないかとか、独立開業した一人の税理士としてはなかなか任せてもらえないような仕事がしてみたかったりだとか、独立して仕事をとってきて家族を養っていけるのだろうかという不安などがあり、なかなか独立に踏み切る勇気がありませんでした。

税理士試験合格から独立に踏み切るまでの8年間

Big4税理士法人という選択

税理士試験があと残り一つという段階で私が選んだのは、資格の学校の税理士講座簿記論講師からBig4税理士法人への転職でした。その時、すでに20代最後の29歳。大学卒業後すぐに会計事務所に就職している方であれば、すでに7年の実務経験を積んでいます。短い期間で濃厚な実務経験を積んで、早く追いつきたいという気持ちでBig4税理士法人への選択をしました。

Big4税理士法人を選んだ理由は、以下の通りです。

  • 専業主婦の妻と当時3歳の娘を養っていくために会計業界トップクラスの給与水準の会計事務所に就職したかった(1年目の待遇にもかかわらず基本給だけで前職を上回り、それに残業代が加わったので給与は大幅に増加)
  • M&Aや国際税務、連結納税など、大規模法人向けの高度税務を経験したかった
  • ブラックな会計事務所に就職したくなかった(繁忙期の残業時間は当たり前のように100時間を超えていましたが、残業代や帰りのタクシー代はちゃんと出るので、会計事務所の中ではかなり好待遇かと)
  • 前職では上司との関係に悩まされ続けたので、個人の会計事務所で仕事をしていく自信がなかった(プロジェクトごとに違うメンバーで仕事をするので、嫌な上司とずっと一緒に仕事をするといったことがなく快適でした)

独立をするとなると、Big4税理士法人は向いていません。クライアントの担当者は、経理部などの税務担当者ですので、社長と話す機会はほぼありません(社長と言っても、外資系企業のクライアントの場合、支店長的な位置づけではありますが)。
日本企業であるクライアントは、上場している会社やその子会社です。外資系企業の場合、契約の権限を握っているのは、外国の最終親会社であることが多いです。そういった状況ですから、Big4税理士法人を退職して独立するといっても、クライアントを持っていくことは非常に困難です。

将来的に独立したいという思いは持ちつつも、Big4税理士法人だからこそできる大規模法人の税務を経験したいということと、目先の生活を楽にするための給与水準を求めて、Big4税理士法人への転職を決めたのです。

上場企業の経理部(税務担当)への転職

Big4税理士法人では、5年弱過ごしました。非常に良い経験を積むことができましたが、このままそこで働き続けるのに限界を感じました。Big4で働き続けるのであれば、最終的には目指すべきなのはパートナーです。そうでなければ、どこかのタイミングで転職を選ぶことになります。

私にはパートナーになる素養がありません。ですから、いつか転職の道を選ばなければなりませんでした。そして、いつかは独立したいという思いはありました。当時、転職するのであれば35歳までと言われていましたので、そのタイミングで独立に向く会計事務所へ転職するか、それとも一般企業へ転職するか選択しなければと思っていました。

そして、選んだのは上場企業の経理(税務担当)でした。

当初は、中小企業をクライアントに持つ会計事務所への転職し、数年経験したら独立しようと考えていたのですが、一般企業でも税務だけのポジションがある会社も少しは見てみようかなと思って、最初に受けた上場会社が私の転職先となりました。

その会社の経理部唯一の税理士ということで、連結納税の導入やM&A、タックスヘイブン税制などの国際税務をメインの担当者として関与できるということに「面白そう」と思い、惹かれてしまいました。

2年半弱で退職することにはなりましたが、職場の雰囲気も良く、非常に良い出会いにも恵まれ、仕事の経験だけでなく得るものの多い2年半でした。

証券会社のM&A部門への転職

経理部では非常によい経験を積むことができたのですが、経験できるのは当然自分の会社だけですから、成長に限界があるのではと感じてきました。そして、経理側にいると税理士側がなぜか輝いて見えます(担当者の給与は恐らく経理側よりも低いのでしょうが…)。

やはり、税理士として独立するために、今度こそ中小企業をクライアントに持つ会計事務所へ行かなければと思い、再び転職活動を開始しました。

そして、そのときも、うっかり、会計事務所以外を受けてしまいました。証券会社のM&A部門で組織再編税制に詳しい税理士募集というのを見て、またもや「面白そう」と思ってしまいました。

証券会社を退職して独立

証券会社に入社すると、税務関連の仕事は、激減しました。税理士を募集していたので、もう少し税務の仕事があるのかと思っていたのですが、考えが甘かったようです。M&A関連の法務、会計、バリュエーションなど学ぶべきことがあまりに多く、キャッチアップするのが非常に大変でした。

ただ、税務以外の分野についてもそこそこついていけるようになると、税務という得意分野がありますから、周りからも評価してもらえるようになりました。もっと税務がやりたいという思いがあったのですが、給与水準はこれまでの会社と比べると明らかに良かったので、会計事務所への転職という選択肢が考えられなくなってしまいました。

そして、1年くらい悩みました。このままM&Aバンカーになるのか、税理士に戻るのか、戻るのであればBig4か、他の会計事務所か、独立か…?

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仕事の内容としては、税務に戻りたい。ただ、独立にしても転職にしても、収入は下がる。それであれば、頑張っただけ自分に返ってくる独立のほうがよいのでは?

そして、昨年の夏頃、税理士試験合格から8年を経てようやく独立しました。

まとめ

税理士試験合格から独立まで8年かかったのは、独立してからでは携わるのが難しいM&A、国際税務、連結納税といった仕事がやりたい、そういった仕事が面白いと感じたからです。また、家族を養っていくのに安定した給与をもらえるというのが、有難くもありました。

私の場合、父親は普通の会社員でしたから、0からの独立です。不安は大きかったのですが、たった一度の人生、やはりやりたい仕事をしようと思いました。そして、会計事務所という枠の中でやるよりも、その枠から出て挑戦したいと。

 

まだまだ、十分に伝えきれていないのですが、直接お会いする機会のある方には、その時にお話しできればいいな、と思います。

もっと、上手く伝えられるようになったら、そのときにまた記事にするかもしれません。

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【編集後記】

昨日は、仕事の合間に、飛鳥山公園でお花見しながらランチしました。1歳の長男がチョコチョコしていて大変です…。

【昨日の一日一新】

長男を連れてのお花見

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