記帳代行と税理士(会計事務所)の仕事の未来

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税理士(会計事務所)の仕事と言えば、お客様から領収書や手書きの伝票を預かって、それを会計ソフトに入力して月次の試算表を渡して、年に1回決算をしてくれる、というイメージの方も多いのではないでしょうか。そして、現に業務のほとんどがそのような記帳代行業務がメインという会計事務所も多いようです。

昨今はAIが進化し続けており、インターネットバンキングで銀行口座の情報を会計ソフトに取り込み、領収書はスキャナーで読み込んで処理を自動化するというクラウド会計が登場し、税理士の仕事がなくなっていくとまで言われています。

先日、税理士試験の合格発表がありましたが、そういった世間の風潮を敏感に感じてか、税理士試験の受験者が減り続けています。税理士の仕事は未来がないのでしょうか。

いいえ!そんなことはありません。税理士に未来がないのではなく、これまでの会計事務所のビジネスモデルを変えていかなければならない、ということなのでしょう。

税理士(会計事務所)の仕事とは?

税理士の独占業務

税理士の独占業務とは、以下の3つになります。

  • 税務代理
    税理士が納税者の代理人として、確定申告を行ったり、青色申告の承認申請書などの申請書や届出書を提出したり、税務調査に立ち会ったり、税務署の更正処分などに対して不服申し立てを行ったりします。
  • 税務書類の作成
    税理士が納税者の代わりに、税務署に提出する確定申告書や申請書・届出書などの書類を作成します。
  • 税務相談
    税理士が納税者の税金で困っていること、わからないこと、知りたいことなどの相談に応じます。

この3つの業務に関しては、たとえ無料であったとしても、税理士以外は行うことができません。税理士以外がこれらの業務を行うと、税理士法違反となり、違法行為に該当します。

記帳代行は会計事務所でなくても出来るのか?

領収書や伝票を会計事務所に渡して、それを会計ソフトに入力して試算表を作成するという記帳代行業務ですが、これは会計業務であり、税理士の独占業務ではありません。

つまり、記帳代行は税理士や会計事務所だけができる業務ではなく、誰もができる業務なのです。ただ、税務業務が会計業務を基礎として行う性質の業務であることから、付随業務として会計事務所でも広く行われています。

記帳代行業務は、その大半が日商簿記2級レベルの知識があればできる業務ですので、会計事務所では入力スタッフとして採用しているパートさんが行っていることもよくあります。

経理部のある会社では記帳代行業務から決算書の作成まで会社で行い、税理士が行うのはその後の確定申告のみということも珍しくありません。

記帳代行と税理士(会計事務所)の仕事の未来

クラウド会計が会計事務所の仕事を奪う?

クラウド会計では、発行した請求書のデータや銀行口座、クレジットカードなどの情報を会計ソフトに取り込み、会計処理を自動化するものです。また、スマホで撮影した領収書を取り込むことも可能です。

現時点の処理能力といった点では、スキャナやスマホ撮影の領収書の読み込みの制度が低く、会計事務所での高速手入力の方に軍配があがるでしょう。しかし、それも時間の問題です。技術の進歩とともに読み取りの制度が高まっていくにつれ、クラウド会計のほうが精度、スピードともに上回る時代がやってくるでしょう。

記帳代行ではなく、経理代行

クラウド会計が成長している今、一部の会計事務所が取り組んでいるのが、経理代行です。

クラウド会計は、記帳代行という面ではまだまだ見劣りする点が多いものの、請求書発行システムとの連動、レジとの連動、モバイルスイカなどとの連動、売掛金・買掛金などの債権債務の管理といったように、記帳の前段階である経理業務を効率化するための優れた機能を持ち合わせています。

そこで、クラウド会計を推進する会計ソフト会社などと組んで、記帳代行ではなく、会社の経理全体を代行することで会計事務所のサービスの範囲を広げていこうという取り組みです。

記帳代行を会計事務所に依頼している会社でも、そのために請求書を見ながら伝票を手書きで作成したり、現金出納帳を作成したり、従業員との経費精算をしたり、と意外と経理に手間暇がかかっています。会計事務所がクラウド会計を駆使して経理代行をすることにより、そういった手間暇からお客様を解放することが可能になります。

まとめ

これまで述べてきたことを図解しますと、下記の通りとなります。

記帳代行だけではなく、その前段階の会社の経理も含めて会計事務所が関与することで、お客様を「面倒くさい」経理業務から解放していくことが将来的に求められることなのでしょう。

林義章税理士事務所の取り組み

このような時代の流れを汲み、私が力を入れている業務は、以下の2つになります。

  • クラウド会計の導入による経理の効率化
  • 本来の税理士独占業務である税務相談の価値の可視化

1つ目はこれまで述べた通りですが、2つ目の点が意外と忘れられている感があります。

税理士は税金のプロだから当たり前のように出来ていると思われがちですが、現実はそうではありません。

無資格の事務員では気付かない、また、行うことができない税務相談ができることが、税理士である私自身が必ずお客様を担当することの強みです。

税金というのは、知らなかったり、気付かなかったりすると、必ず損します。難解な税金のことを納税者にしっかり説明し、税金で納税者が困らないようにサポートするというのが本来の税理士の役割なのです。

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【編集後記】

今シーズンのスキーに備えて、子供のスキー板を確認したところ、次女のスキー板が短いことが判明。そこで、土曜日に長女に新しいスキー板を購入し、次女には長女のお下がりで済まそうとしました。

が、しかし!長女の板は次女には長すぎて、結局、日曜日に今度は次女のスキー板を新調しました。

やってしまいました、二度手間。

【週末の一日一新】

Googleアドセンスの導入

Meta Sliderのプラグインの導入(フロントページのスライドショー)

ヤオコーのお寿司

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------※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。---------

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