独立して増えたFAXの送信回数~税理士業界はアナログなのです~

2020年4月5日


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ampwizard / Pixabay

私は事務所にFAXを置いていません。お客様と資料のやり取りをするときは、基本メールですので、FAXは基本的には必要のないものと考えています。

しかし、税務署との資料のやり取り、税理士会との連絡手段は、今なおFAXで行われているのが実態です。仕方がないので、FAXで連絡しなければならないときは、自宅からFAXを送っています(自宅の電話機は2004年のものなのでFAX付きなのです)。

仕事にFAXは必要か?

お客様との連絡手段のメインはメール&電話

私が税理士法人に入社したのは、2007年でした。お客様との連絡手段は、メールと電話です。1件だけFAXで納税額を海外の本社にFAXでレポートするという仕事がありましたが、それ以外お客様にFAXを送るとか、お客様からFAXを受信するといったことはありませんでした。

経理部や証券会社でも、FAXでお客様と資料をやり取りすることはありませんでした。

FAXの使用は、健康診断やセミナーの申し込みで使った程度です。滅多に使わないFAXなので、使い方が分からず、いつも四苦八苦していました。

会社でFAXを送るときには複合機のFAX機能を使うので、電話に付属しているものと違って使いづらいのです。

  • 電話番号の前に”*”をつけるとかゼロ発信とかが必要だったりする
  • 電話回線と接続されている複合機と接続されていない複合機があったので、どの複合機でFAXが使えるかを調べなくてはいけない
  • 使い方を他の人に聞いてみても、他の人もあまり使ったことがなくて解決に時間がかかる

本当に面倒くさかったのです。

税務署への資料の提出はFAX

税務署から問い合わせの電話があり、追加の資料の提出を求められた場合、必ずと言っていいほど「FAXで送ってください」と言われます。

お客様の機密情報をFAXで送るのですから、誤送信は許されません。

番号を何度も確認し、FAXの番号ボタンを押す時には、手に汗をかきながら慎重に押します。

東京都の番号は、一桁でも押し間違えると誤送信してしまうリスクが高いので、いつも冷や冷やものです。

そんな私の気持ちを知ってか知らずか、税務署の職員にはすぐに折り返しの連絡をくれない方がいます。

あまりにも長い時間連絡が来なくて、私から税務署の職員に書類が届いているか確認したこともありました。

誤送信リスクはどうしても避けたく、FAXでの送信を断って郵送したこともあります。

税理士会との連絡もFAXが基本

税理士会との連絡も、FAXが基本です。税理士会の研修などの出席の連絡、振込口座の連絡、研修講師の応募などなど、FAXでこちらから連絡しなければなりません。

そして、税理士会からの連絡もFAXで来ることがあります。普段、FAXを使わない私としては、FAXが受信して数日後に届いたことに気づきます。とはいえ、緊急の連絡ではないので、実害はありませんが。

つまり、残念ながらFAXは必要・・・

私としては、FAX不要派なのですが、必要としてる方々がいるため、残念ながらまだFAXを持っていないといけないようです。

自宅のFAX付きの電話機がこれからもまだまだ活躍しそうです。

一台で十分なので事務所にFAXを導入する気になれませんし、ネットFAXでFAXというのも乗り気にはなれませんので…。

FAXのメリット・デメリット

メリット

税務署や税理士会でFAXが使われているということは、FAXを使いたい!という根強い要請があるということなのでしょう。

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FAXのメリットとしては、次のものがあります。

  • FAX付電話機であれば、番号と送信ボタンを押すだけで簡単に送信できる
  • パソコンを持っていない人でも資料を送ることが出来る
  • ウイルスに感染したFAXが送られてくることがない

税務署はITリテラシーがあまり高くない納税者を相手にすることも多いので、FAXが基本ということなのでしょう。

税理士の場合、平均年齢が65歳とかなり高齢です。そうすると、やはりFAXでの連絡というのが欠かせないということなのでしょう。

デメリット

ITリテラシーが高くなくても使えるというメリットがあるFAXですが、次のような大きなデメリットもあります。

  • 情報漏洩
    電話番号を押し間違えたとき、個人情報が漏洩してしまいます。金融庁管轄の銀行や証券会社では、番号の押し間違えによる個人情報の漏洩を防ぐため、基本的にはFAXで重要な情報を送ることはありません。
  • 解像度が低い
  • カラーに対応していない
  • 受信者が受信しているかわかりづらい
    送信レポートを見ればちゃんと送信できたかどうかはわかりますが、ぱっと見でわかるものではありません。また、メールアドレスであれば、社員一人につき一つのメールアドレスというのが普通ですが、FAX番号の場合は社員一人につき一つの番号というのはあり得ませんから、送りたい相手がちゃんと見てくれたかどうかの保証がありません。

金融機関が情報漏洩を気にしてFAXの使用を控えている中、税務当局がFAXを積極的に利用しているというところが私として腑に落ちません。

番外編~FAXで広告を送らないでほしい~

たまに、自宅に広告のFAXがきます。送り主は、司法書士事務所です。

私としては、FAXで広告を送るということが好きになれません。私が使いたいと思う用途以外で勝手に私の用紙が費消されてしまうのです。広告を受信するために用紙をセットしたわけではないのに。金額にすると大したことないのですが、他人が買ったものを勝手に使って広告をするという行為に、図々しさを感じてしまうのです。

まとめ

税務署、税理士会とFAXを使いたいという要請があるわけですから、それ自体が存続していくということは仕方がないことなのでしょう。

ただ、今の時代、連絡の手段と言えばSNSやメールでの連絡が一般的で、FAXはすでに使っていないという方も少なくありません。

FAX存続は良いにしても、FAXなしで税務署や税理士会と資料のやり取りを出来るようにしてもらいたいものです。

税務署であればe-Tax、税理士会であればメールなどを利用して資料を送ることができるとよいのですが。

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【編集後記】

週末は土曜日が小学校の学校公開授業、日曜日が子どもが所属しているスポーツクラブの体操競技会でした。体操競技会(マット運動と跳び箱の2種目)では、小5の長女、小1の次女ともに3位で銅メダルを獲得しました。二人とも同じ順位でメダルだったので、何となくホッとしています。

【週末の一日一新】

指サックを使って某顧問先で仕事

たべっ子BABY

港町食堂ちゃぶまる

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※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。

また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。

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