フリーランスになったら気を付けよう!請求書を発行するときの源泉所得税

源泉所得税
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※ 日光湯元の源泉地にて

会社を辞めてフリーランスとして仕事をしたい、そんなときに直面する問題の一つが税金のこと。

特に、個人事業主として仕事を始める時には、報酬をお客様へ請求するときに、お客様が所得税を源泉徴収する義務がある場合があります。

そんなとき、発行する請求書にできれば入れておきたいのが「源泉所得税」の金額です。

お客様が源泉徴収するのを忘れてしまったということを避けるためにも、請求書に記載するほうがベターです。

源泉所得税とは

源泉所得税の仕組み

源泉所得税の仕組みは、以下の通りです。

例)報酬100円、所得税率10%

  • 報酬の支払者が報酬100円の支払い時に所得税10円を天引きし、残りの90円を支払う
  • 天引きした所得税10円は、報酬の支払者が支払った日の翌月10日までに税務署へ納付する

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源泉所得税は確定申告時に精算される

上記の例では、B社が税務署へ10円の源泉所得税を納付しています。

この納税した10円の所得税は、Aさんにとってどんなものなのかというと、確定申告時に納付する所得税の前払いという位置付けのものになります。

例えば、Aさんの確定申告時に計算した所得税の金額が1000円、源泉徴収された所得税の金額が100円だったとします。

すると、確定申告時に納付する税額は

1,000円-100円=900円

となります。

では、確定申告時に計算した所得税の金額よりも源泉された所得税の金額が多い場合はどうなるのでしょうか。

Aさんの確定申告時に計算した所得税の金額が1,000円、源泉徴収された所得税の金額が10,000円だったとします。

この場合、

1,000円-10,000円=̠△9,000円

となり、9,000円の税金が納めすぎということになります。

この場合には、確定申告時に計算した所得税の金額を超える源泉所得税の金額9,000円は税務署から還付されることとなります。

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ちなみに、開業間もないフリーランスの方で源泉徴収が必要な方の場合、大半の方は還付になると思います。

税理士として開業3年を経過した私も昨年の確定申告まで還付を受けてますし、今年も還付になる予定です(^_^;)

確定申告時に還付されると、税金を払う痛みが緩和されますので、税金を払うことに抵抗感を感じる方(私を含め多くの方がそうだとは思いますが)にとっては悪くはないシステムなのかもしれません(税金を徴収する国側にとっては特に)。

源泉徴収義務者とは

会社や個人が給与や報酬を支払うときには、支払額から所得税を源泉徴収する必要があります。

ただし、個人については、次の方は源泉徴収の義務はありません。

  • 常時二人以下のお手伝いさんのような家事使用人のみ給与や退職金を払っている個人
  • 給与や退職金の支払いがなく、税理士報酬などの報酬・料金のみ支払っている個人

フリーランスの場合、源泉徴収が必要な報酬を請求するときに相手先が会社であれば源泉徴収が必要と考えておくとよいでしょう。

個人の場合は、上記の2つに該当する場合には源泉徴収は必要ありませんので、相手先ごとに確認するとよいでしょう。

源泉徴収が必要な報酬とは

源泉徴収が必要な報酬

報酬を受け取る者が個人の場合、源泉徴収が必要な報酬は、以下の通りです。

イ 原稿料や講演料など
ただし、懸賞応募作品等の入選者に支払う賞金等については、一人に対して1回に支払う金額が5万円以下であれば、源泉徴収をしなくてもよいことになっています。

ロ 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金

ハ 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬

ニ プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金

ホ 映画、演劇、テレビジョン放送等の出演等の報酬・料金や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金

ヘ ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするいわゆるバンケットホステス・コンパニオンやバー、キャバレーなどに勤めるホステスなどに支払う報酬・料金
ト プロ野球選手の契約金など、役務の提供を約することにより一時に支払う契約金
チ 広告宣伝のための賞金や馬主に支払う競馬の賞金

(国税庁HPより引用)

フリーランスの方であれば、上記のうち自分の行う仕事が「原稿料や講演料など」に該当するかどうかが気になるところでしょう。

また、経営コンサルタントを行っている方であれば、「弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金」に該当する可能性があります。

原稿料・講演料などの源泉徴収

「原稿料や講演料など」については、源泉徴収が必要とのことですが、その「原稿料は講演料など」というのはどういうものかというと、例えば以下のものが該当します。

  • 原稿料
  • 挿絵料
  • 作曲料
  • レコードやテープの吹込み料
  • デザイン料
  • 放送謝金
  • 著作権の使用料
  • 著作隣接権の使用料
  • 講演料
  • 技芸・スポーツ・知識等の教授・指導料
  • 投資助言業務に係る報酬・料金
  • 脚本料
  • 脚色料
  • 翻訳料
  • 通訳料
  • 校正料
  • 書籍の装丁料
  • 速記料
  • 版下の報酬

つまり、文章を書いたり、デザインをしたり、人前で話をしたりといったようなことが該当することとなります。

また、注意したいのが、謝礼やお車代という名義であったとしても、その実質が報酬であれば源泉徴収の対象となります。

交通費や宿泊費を支払い、それをお客様に請求する場合も源泉徴収の対象となる報酬に含まれますので、注意が必要です。

源泉徴収税額の計算

原稿料、講演料などの報酬を支払ったときには、源泉徴収が必要になります。

源泉徴収する金額は、100万円以下であれば10.21%です。

100万円を超える場合には、その超える部分については20.42%となります。

以下の記事に納付の時期などの注意点も書いていますので、ご覧いただければと思います。

個人事業主(フリーランス)が外注費を払うとき、もらうときに税金(源泉所得税)で気をつけるべきこと

また、請求書発行時に源泉所得税を自動計算したいという方は、請求書発行ソフトを使用すると便利です。

私は会計freeeの請求書発行機能やMisocaという請求書発行ソフトを使用しています。

FreeeやMISOCAで請求書を発行して自動で経理

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【編集後記】

週末は小学生の頃の修学旅行以来の日光へ。

奥日光の硫黄泉で癒されました。日光三大名瀑と呼ばれる華厳の滝、竜頭の滝、湯滝の迫力は見る価値ありですね。

また、本日は珍しく早起きしました。4時起床し、東京マラソンにエントリー。

早起きの習慣が身につけばもっといろいろできるのにと思いつつも、何度チェレンジしても長続きしないのですが。

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