神社で買ったお札は会社の経費になるのか?

2018年1月6日


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本日(2018年1月5日)、初詣で浅草の浅草寺へ行ってきました。

この時期、有名なお寺や神社へ行くと、多くの人で賑わっています。

神社で買ったお札は会社の経費になるのか?

新たな年を迎え、商売繁盛や従業員の安全を祈念してお札を買うという社長さんも少なくないでしょう。

ところで、神社で購入したお札ですが、会社の経費になるのでしょうか。

なお、前提として、神社で購入したお札は会社の神棚に祀るものとします。

会社の経費となる場合

信仰心というのは、個人の心や精神に宿るものであり、法務局で手続を行って設立された会社には、当然のことながら、信仰心というものは宿ってはいません。

信仰心を持たない会社という存在が、神社で購入したお札を経費としてしまってよいのか、疑問の余地のあるところです。

しかし、日本では古くから社屋に神棚を設けて商売繁盛や従業員の安全を祈念してお札を祀るといったことが広く行われており、経営上の慣行となっています。

したがって、社会通念上、相当な額ということであれば、福利厚生費や寄付金として会社の経費にすることが認められる余地があります

なお、寄附金とする場合には、損金の額(法人税等の計算上、課税標準額(税金計算の基準となる金額)から差し引くことが出来る金額)とできる金額には、一定の限度があります。

また、お札の購入費用は、通常、領収書は発行されないため、出金伝票などで支出した金額の記録をとるようにしましょう。

役員給与となる場合

ただし、お札が役員個人に帰属するものである場合には、役員給与となります。

お札の購入が役員の個人的な信仰心に基づくものであったり、役員の厄払いのためのものだったりと、個人的な目的で購入した場合や、社会通念上不相当な高額な寄進である場合には、会社の経営活動に関連しする支出ではなく、役員の個人的な出費とみられるのです。

役員給与と認定された場合、課税関係は以下の通りとなります。

<法人税>

賞与としての取扱いとなり、損金に算入されませんので、法人税等の追徴課税を受けることになります。

また、法人税等の増額に対して、過少申告加算税や延滞税などのペナルティが発生します。

<役員の所得税>

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賞与としての取扱いとなりますので、役員の個人所得税が増額となります。

会社としては、賞与については源泉徴収する必要があるため、税務調査で指摘された場合には、源泉所得税の追徴課税を受けることになります。

また、源泉所得税の徴収をしていないということで、不納付加算税や延滞税などのペナルティが発生します。

交際費となる場合

神社が取引先などの事業関係者である場合には、交際費としての処理が認められると思われます。

慎重に判断を

神事や仏事は、基本的には、個人の信仰に基づくものです。

お札の購入が会社の経営活動の一環なのか、個人の信仰に基づくものなのか、役員の個人的なものなのではないか、慎重に判断して取り扱いを決めるようにしましょう。

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【編集後記】

私は昭和53年生まれですので、今年は前厄です。

普段、全く意識していない厄年。

ブログだと記録として残るので、前厄、本厄、後厄がそれぞれどんな年になるのか、面白いか面白そうです(ちゃんとブログの継続ができていれば…ですが)

ちなみに、おみくじは半吉でした…。

今一な内容でしたので、これは忘れて、独立2年目の本年はより一層チャレンジしよう!と考えています。

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※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。

また、ブログの内容等に関する質問は、受け付けておりませんのでご了承ください。

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