確定申告の相談に税務署へ電話相談するときの注意点

2018年2月8日


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geralt / Pixabay

所得税の確定申告をしようとしたところ、「あれ?わからないなぁ」というときの解決方法として税務署に電話をかけるという方法があります。

ただ、この税務署への電話相談、実は注意点があります。

確定申告の相談に税務署へ電話をかける場合の仕組み

かけた電話は必ずしも税務署へ繋がるわけではない

税務署へ電話をかけると、自動音声が流れます。

そして、その指示に従って番号を押すことで、相談窓口へとつながります。

国税庁のホームページによると、1月4日~3月15日までの期間の自動音声案内の流れは、以下の通りです。

2018-01-31 (2)

国税庁ホームページより引用)

注目してほしいのは、一番左です。

「国税の確定申告に関するご相談やお問合せ」の「0」を選択した場合、「確定申告電話相談センター」に電話がつながり、対応するのは税理士、職員となっています。

税務署の職員へ要件がある場合には、自動応答の案内後、「2」のボタンを押す必要があるのです。

電話相談の主な担当者は税理士

職員とも記載していますが、「確定申告電話相談センター」では主に税理士が相談対応をしています。

この時期の税務署は確定申告の相談者の対応で追われており、著しい人手不足となっています。

そこで、税務当局の依頼により、税理士会が納税者支援のために税理士を「確定申告電話相談センター」へ派遣しているのです。

電話相談の注意点

電話相談で税務上の取り扱いの確約はできない

電話相談の主な担当者が税理士ということで、すでにお分かりかと思うのですが、電話相談で税務上の取り扱いの確約はできないということに注意しましょう。

たとえ、税務署の職員が担当していたとしても、その点については変わりないといえるでしょう。

電話での相談ということですので、下記のことが言えます。

  • 相談者が正しいことを話しているとは限らない(勘違いしていることもあり得る)
  • 相談者が話していることのみで相談対応をするので、話していないことで税務の取り扱いに影響のある事実がある場合、税理士や職員が正しい回答をすることができない可能性がある
  • 税理士などの担当者は書面を見ていないので、正確に事実をつかめない可能性がある

そして、判断に迷うような微妙な部分については、最終的には納税者が判断しないといけないことも出てきてしまいます。

税務署での相談や電話相談で相談者に伝えることができるのは一般的な税法の取り扱いであって、個別具体的なことについての税務当局の正式見解を出すことはできないのです。

日本の所得税の確定申告は、納税者が自らの意思に基づいて適正な申告を行うこととされています。

そして、その申告について税務調査の対象となった時に初めて、税務署からの税務上の取り扱いに関する見解が出るのです。

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他の方のブログで、

「確定申告電話相談センターで●●について医療費控除の対象になるか聞いたら、対象にしていいという回答をもらった!」

という記事を見ました。

「う~ん、それ本当かよ」と思うような内容だったので、これが税務署の正式見解だという勘違いでこの情報が拡散されたら問題だなぁと感じました。

あくまでも電話相談は税法の一般的な取り扱いの説明ですから、微妙な部分に関しては、その一般的な見解をもとに申告者自身で判断することになるのです。

電話の待ち時間が長くなる場合がある

確定申告の時期は、税務署へ電話が殺到します。

その結果、何が起こるかというと、電話が繋がらない、繋がっても待ち時間が長いということ。

電話に限らず、税理士会が実施している無料相談会や税務署で実施している確定申告の相談も長蛇の列ができることが多く、相談までにかなり待たされてしまうということもあるようです。

全国民の確定申告が3月15日ということの弊害といえるでしょう。

確定申告期限が誕生日の月の翌々月の15日ということであれば平準化されるのでしょうが、多分そうなることはないでしょう・・・。

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【編集後記】

今日は35年ぶりの皆既月食ということで、寒空の中、外に出て皆既月食をみてみました。

目にはしっかり焼き付けたのですが、残念ながら天体望遠鏡は持っていないので、写真はデジカメやスマホで撮ったもののみ。。

【一日一新】

骨盤太郎で整体

かなり体が歪んでいたようです。。

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