【会社設立】法人設立後にかかる税金の種類と税務手続きの基本~法人税、住民税及び事業税~

2018年2月8日

——※この記事は、投稿日現在の状況、法令に基づいて書いています。———

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geralt / Pixabay

起業して会社を設立すると、様々な税金が課税され、税金に関する手続きも色々と行わなればなりません。会社設立時に最低限知っておきたい税金のうち、法人税、住民税及び事業税について簡単にまとめてみました。

法人税、住民税及び事業税とは

法人の所得金額(※)に対して課税されるのが、法人税、住民税及び事業税の3種類の税金です。法人税は国税の一つであり、国へ納める税金です。それに対して、住民税と事業税は地方税の一種であり、地方自治体へ納める税金です。

※ 所得金額とは、多くの会社の場合、利益とほぼ同じです。

法人税及び地方法人税

法人税は、法人の所得金額に対して23.4%(平成28年4月1日以後開始事業年度の場合)の法人税が課税されます。
資本金が1億円以下の企業の場合、軽減税率が設けられており、年800万円以下の所得に対しては15%、年800万円を超える所得に対しては23.4%の税率で法人税が課税されます。

また、法人税とは別に、法人税額の4.4%の地方法人税が課税されます。

会社設立時に必要な法人税の手続きは、以下の通りです。

法人設立届出書

法人設立の日から2月以内に所轄税務署長に法人設立届出書を提出しなければなりません。この法人設立届出書には、次の書類の添付が必要となります。

    1. 定款、寄附行為、規則又は規約等の写し
    2. 株主又は合名会社、合資会社若しくは合同会社の社員、その他法人の出資者の名簿の写し
    3. 設立趣意書
    4. 設立時の貸借対照表
    5. 合併等により設立されたときは被合併法人等の名称及び納税地を記載した書類(合併契約書の写し、分割計画書の写しなど)

起業のために株式会社や合同会社を新規に設立するといった場合、1の定款、2の株主名簿があれば、十分でしょう。

青色申告承認申請書

様々な税制上の優遇を受けるためには、青色申告の承認を受ける必要があります。法人設立の日以後3月以内(設立の日以後3月以内に事業年度が終了する場合には、事業年度終了の日の前日まで)に、所轄税務署長に青色申告承認申請書を提出する必要があります。

任意の手続きではありますが、税務上の恩恵を受けるためには、必須の手続きとなります。

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住民税

住民税には、課税される自治体別の都道府県民税と市町村民税があります。また、課税の仕方は、法人の所得に対して課税される法人税割と、資本金等の額などの規模に応じて課税される均等割の2種類があります。

法人税割は、法人税額を課税標準として課税されます。東京都の場合、資本金1億円以下で法人税額が年1000万円以下であれば12.9%、それ以外の場合は16.3%の税率で課税されます。

均等割は利益に関係なく課税されますので、東京都の場合、赤字であっても最低年7万円の均等割額が課税されます。

会社設立時には、法人設立届出書を都道府県及び市町村にそれぞれ提出する必要があります。添付書類は、下記のものとなります。

  1. 定款等
  2. 登記事項証明書

東京都の場合、法人設立届出書の提出期限が法人設立の日から15日以内となっていますが、登記が15日で終わらない場合もあり期限に間に合わないことがあります。とはいえ、特にペナルティが課されることはないので、恐れることなく遅れてもちゃんと出すようにしましょう。

事業税

事業税は、事業所を設けて事業を行う法人などが納税義務者となると都道府県単位で課税される税金であり、課税方法は、その法人の規模や業種により異なります。

1.資本金が1億円以下の普通法人の場合

法人税と同様に所得金額に対して税率を乗じて税額を算出します。税率は、超過税率の適用があるか、軽減税率不適用法人に該当するかにより異なります。


※ 東京都主税局ホームページより引用

東京都の場合であれば、税率は以下の通りとなります。

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年400万円以下
の所得
年400万円超
年800万円以下
の所得
年800万円超の
所得
軽減税率適用法人 3.4%
(3.65%)
5.1%
(5.465%)
6.7%
(7.18%)
軽減税率不適用法人 6.7% (7.18%)

※ カッコ書きは超過税率

なお、標準税率とは、地方税法に定められた標準的な税率であり、47都道府県すべて共通です。
ただ、事業税は地方税ですので地方自治体にも異なる税率を定める権利があります。そこで、宮城県、東京都、神奈川県、静岡県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県の8都県については、標準税率とは異なる超過税率をそれぞれの都県で定めているのです。
それ以外の39道県については超過税率を定めておらず、標準税率のみの適用となります。

2.資本金が1億円を超える普通法人の場合

資本金が1億円を超える普通法人の場合、所得金額のほかに、会社の規模に応じて事業税が課されます。これを一般的には、外形標準課税と呼んでいます。外形標準課税対象法人の課税の対象は、下記の3つになります。

  • 所得割
    法人の所得金額に税率を乗じて税金を計算
    東京都の税率については、下表を参照
  • 付加価値割
    法人の報酬給与、純支払利子、純支払賃借料に対して税率を乗じて税金を計算
    東京都の場合、税率は1.26%
  • 資本割
    法人の資本金等の額に対して税率を乗じて税金を計算
    東京都の場合、税率は0.525%

所得割については、付加価値割、資本割といった課税があるため、資本金1億円以下の法人に比べて、税率は低くなっています。

年400万円以下
の所得
年400万円超
年800万円以下
の所得
年800万円超の
所得
軽減税率適用法人 0.395%
(0.3%)
0.635%
(0.5%)
0.88%
(0.7%)
軽減税率不適用法人 0.88% (0.7%)

※ カッコ書きは地方法人特別税の基準法人所得割額の計算で使用する税率

3.電気・ガス供給業または保険業を行う法人

電気・ガス供給業または保険業を行う法人の場合は、上記1、2に関わらず、収入割額(平たく言えば、売上)に対して税率(標準税率0.9%、東京都の場合、超過税率0.965%)を乗じて事業税を算出します。
ここ数年流行りの(最近はややブームが去った感はありますが)太陽光発電での売電収入はこれに該当します。

4.地方法人特別税

平成20年度の税制改正により、地域間の税源偏在を是正するため、法人事業税の一部を分離し、地方法人特別税が創設されました。
地方法人特別税の計算方法は、下記の通りとなります。

法人の区分 地方法人特別税の計算方法
資本金1億円以下の普通法人 基準法人所得割額×43.2%
資本金1億円超の普通法人 基準法人所得割額×414.2%
電気・ガス供給業・保険業 基準法人収入割額×43.2%

なお、基準法人所得割額又は基準法人収入割額とは、標準税率により計算した法人事業税の所得割額又は収入割額のことをいいます。

まとめ

法人税、住民税及び事業税は、主に利益に対する税金であり、法人税と事業税では所得年800万円以下に対して軽減税率があります。

その一方、住民税の均等割については、資本金等の額の規模や従業員数(50人以下か50人超か)に応じて課税されますので、赤字でも税金が発生します。

事業税については、資本金が1億円を超えると、所得割の税率が下がり、その分だけ、外形標準課税といった会社規模に対する税金にとって代わられます。

確定申告書をみると、専門用語がたくさん並んでおり、素人には読みにくいものになっていますが、顧問税理士などを活用してどのような税金で、計算方法がどうなっているのか確認してみるとよいでしょう。

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【編集後記】

週末は小6の娘と二人で映画観賞しました。もともと一人で観に行こうと思っていた映画でしたが、娘が行きたいというので連れて行きました。小学生はうちの娘一人だけでしたが(^-^;

【週末の一日一新】

長女と二人で映画観賞

明日葉とクサヤのマヨネーズ和え

 

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